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2004/11/03 地震後の関連死亡の原因に被災ストレス以外と夜間に摂取する水分不足

 地震後の関連死亡の原因に被災ストレス以外と夜間に摂取する水分不足。

 阪神淡路大震災では死亡者数が6,433人とあまりの多数であったために 900人を超える震災関連死はあまり大きな問題にはなりませんでした。

 今回の新潟県中越地震では、地震後に心筋梗塞、脳梗塞、肺動脈血栓塞栓症 (いわゆるエコノミークラス症候群) が発生するにつれ、地震関連死がマスコミに注目される様になりました。

 動脈硬化年齢の中高年に多発することから、地震後のストレスによる血圧上昇に加え、 夜間にトイレに行く回数を減らすために水分の補給を控えることが血液凝固性を高める原因になっています。 中高年のスポーツ時の心臓突然死の原因と同じ状況が見られます。

 中高年者は、寝る前に水分を摂り、夜間にトイレに行ってから再度、水分を摂る水分の摂取習慣が血栓予防に重要です。
 今回、避難所に15台のAEDが設置されたとの報道がありましたが、 地震後の健康管理の基本に心臓突然死、脳梗塞、肺動脈血栓塞栓症の予防対策と緊急時のAED設置の必要性がようやく認識されました。
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2004/07/12 コレステロール低下薬は老化薬

 コレステロール低下薬(スタチン)はユビキノン(CoQ10)の合成も抑える。

 高コレステロール血症は動脈硬化の原因であり、虚血性心疾患の危険因子として見 なされ、コレステロールを下げるスタチン系薬剤は世界および国内での売り上げが No1となっています。

 専門的になりますが、コレステロールは肝臓においてアセチルCoA→メバロン酸→ ファネシル2リン酸→→→コレステロールの代謝を受けて合成されます。スタチン系 薬剤はアセチルCoA→メバロン酸の経路を阻害する薬剤です。
 メバロン酸の産生を抑えることは、もう一つの重要な代謝経路であるファネシル2 リン酸→ユビキノン(CoQ10)の合成も阻害することになります。  ユビキノン(CoQ10)は、細胞内のミトコンドリア内でエネルギー(ATP)を産生する 電子伝達系の不可欠な構成成分で、これが不足するとエネルギー産生が低下し、細胞 のエネルギー代謝の低下が起こります。

 ユビキノンは日本において医薬品として25年以上前から心臓疾患の治療(1974 年)、筋ジストロフィーの治療、歯肉疾患、歯周病の改善、乳がん、パーキンソン病 の予防などに使われていましたが、米国では、医薬品のみならず栄養補助食品として 10年以上販売されており、その間特に副作用は報告されておらず、高い安全性が認め られています。
 ユビキノンの合成量は、加齢に伴い減少し、臓器の機能低下や免疫力の低下を来た すと言われています。また、ストレスや肥満などでも減少します。
 日本においても2001年から栄養補助食品として販売され、細胞の若返り食品、 化粧品として関心が高まっています。

 ユビキノンが細胞活性を高める若返り薬ならば、逆にスタチン系薬はユビキノンの 合成を抑える老化薬ということになります。
 高コレステロール血症、年齢以外に危険因子を持っていない人に対して動脈硬化、 心筋梗塞予防のための予防的スタチン系薬剤の投与は今後、見直される時期に来てい ると考えます。
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2004/07/02 夕食1時間半後の入浴で睡眠の質改善

 入浴するとよく眠れると言われるが、夕食後1時間半前後に風呂に入り、体の芯 (しん)まで温まる入浴法が、睡眠の質を最も改善することが、足利工業大学睡眠科 学センターの小林敏孝教授らの研究でわかった。

 東京都内で開かれている日本睡眠学会で2日、発表する。

 小林教授らは、寝つきの悪い学生ら5人に、それぞれ38度、40度、42度の3 通りの温度の風呂に、半身浴してもらった。入浴時間(5―10分)や、入浴時間帯 を変えながら1か月間続け、寝つくまでの時間、睡眠の深さ、直腸の深部体温、皮膚 温なども測定した。

 その結果、夕食後1時間半前後、つまり食後に上昇した体温がピークを迎える時に 入浴し、直腸の体温が0・5度―1度上昇した場合、睡眠までに30分以上かかって いた寝つきの悪い学生でも5分から15分で入眠するなど、顕著に改善することがわ かった。

 さらに全被験者で、〈1〉眠りの深さを示す脳波が睡眠の前半に集中するようにな る〈2〉睡眠途中に目覚める覚醒(かくせい)の回数が減少する――なども明らかに なった。

 体温は夕刻から宵にかけて上昇のピークを迎える。入浴で体温を上げると、体温の 低下が加速され、入眠がうまくゆくという。

 入浴の適温や時間に個人差はあるが、小林教授は「直腸温が0・5度上がると体の 芯からぽかぽかする。入浴後2―3時間で睡魔が来るので、その時すぐに床につくこ とがこつ」と話している。

(2004/7/2/03:07 読売新聞)

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2004/04/06 動脈性心疾患のリスク予測におけるCRPの有用性に疑問
提供:Medscape

ヨーロッパの大規模メタ解析では、CRP値が高い人はリスクが1.5倍高かったことから、CRPは主要なリスク因子に対する補足的な「比較的控えめ」な予測因子にすぎない

Laurie Barclay, MD
Medscape Medical News

Reviewed by Gary D. Vogin, MD

【3月31日】
 ヨーロッパの大規模メタ解析において、C反応性タンパク質(CRP)は冠動脈性心疾患(CHD)の予測因子として実際にどの程度信頼性があるのかという問題が浮上している。ほとんどの他の研究ではCRPが高いとリスクが2倍になると報告されているが、同研究では1.5倍という結果が得られた。この知見は『New England Journal of Medicine』4月1日号に報告されている。
他の主要なCHDリスク因子との比較によれば、CRPはCHDリスクの「比較的控えめな」予測因子であり、その予測的価値は主要なリスク因子の補足的なものにすぎないという。論説執筆者はCPRの臨床的有用性を「未確認」と記し、CHDの発生に炎症が果たす真の役割について、さらに研究を進める必要があると述べている。

 「アテローム性動脈硬化症には炎症性疾患という側面もあると思われるので、一般集団においては、炎症に関連する循環血中因子は心血管疾患の予測因子である可能性がある」とケンブリッジ大学(英国)のJohn Danesh, MB, ChB, DPhilらは記している。米国疾病管理予防センター(CDC)および米国心臓病協会(AHA)の最近の見解では、CHDのリスク評価のために確立されたリスク因子の測定の補助として、炎症に対する高感度の循環血中マーカーであるCRPを測定することは妥当であるとの結論が示されている。しかし、同報告では、この見解を裏付ける疫学的データは完全には一致していないことを認め、同エビデンスの信頼性を高めるためにより大規模なプロスペクティブ(前向き)研究を実施することを奨めている。

 Danesh博士らが実施した18,569例を対象としたレイキャビク・プロスペクティブ研究では、非致死性心筋梗塞を来たしたか、または同研究期間中にCHDにより死亡した被験者2,459例、ならびにCHDイベントのない対照者3,969例に対して、ベースライン時点でCRPをはじめとするリスク因子を測定した。炎症マーカーのレベルの個人内変動を測定するために、これら被験者のうち379例では平均12年の間隔で2回の測定値を得た。

 CRP値の長期安定性は血圧および血清総コレステロールの長期安定性と同程度であった(個人内相関係数0.59、95%信頼区間0.52-0.66)。確立したリスク因子に対してベースライン値を補正した後、CRPベースライン値の三分位数の最低階層に対する最高階層のCHDのオッズ比は1.45(95%信頼区間1.25-1.68)であった。総合的結果は、CHD患者7,068例を対象とした最新のメタ解析でも同様であった。

 レイキャビク研究において、CHDのオッズ比は、赤血球沈降速度(1.30、95%信頼区間1.13-1.51)およびvon Willebrand因子濃度(1.11、95%信頼区間0.97-1.27)については、CRPをやや下回った。総コレステロール上昇(2.35、95%信頼区間2.03-2.74)や喫煙(1.87、95%信頼区間1.62-2.16)などの確立したリスク因子については、オッズ比は総じてCRPを上回った。

 研究の限界としては、血清総コレステロール値のみを測定し、その下位分画は測定していないこと、アスピリンとスタチンの使用に関するデータがないこと、急性冠動脈性症候群のために最近入院した患者における心合併症のリスクまたは心血管疾患の既往歴のある患者におけるCHDの長期的リスクに対する炎症マーカーの予測的価値について検討していないことが挙げられる。

 「CRPは比較的控えめなCHD予測因子である」と同著者らは記している。「CHDの発症可能性の予測にCRPの使用を奨める勧告を見直す必要があると思われる」

 同研究は、英国心臓基金(BHF)、英国医学研究審議会(MRC)、およびRaymond and Beverly Sackler Research Award in the Medical Sciencesの援助を受けた。また、Roche Diagnostics社から、CRP分析キットの寄付を受けた。

付随論説において、コロンビア大学医学センター(ニューヨーク市)のAlan R. Tall, MB, BSは、CHDリスクの予測因子としてCRPを測定することの臨床的意義に関する以前の研究と勧告をふまえて、これらの知見をレビューしている。

「CHDのリスクの予測におけるCRP測定値の臨床的有用性はまだ証明されていないものの、CRPに関する疫学的研究が契機となってアテローム血栓症の炎症的基盤に関心が向けられるようになった」とTall博士は記している。「炎症反応について解明が進めば、インスリン抵抗性、糖尿病、およびアテローム血栓症の発症機序への新たな洞察が得られる可能性がある。より良い遺伝学的、生化学的、または画像診断的なリスク指標の開発につながるような研究、そしてそれによってCHDや脳卒中のリスクのある患者のより早期の発見を可能にするような研究を実施することが急務である」。

参考文献
N Engl J Med. 2004;350(12):1387-1397, 1450-1452
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2004/03/16 新しい病態概念「心臓・血管イベントの連続性」について

 動脈硬化病変に始まり、高血圧→心肥大→心不全に陥り、心不全にて死亡する一連の病態には連続性があります。この病態の成因にはレニン・アンジオテンシン(RA)系が深く関与していることが最近の研究で明らかにされました。 RA系調節機構は、血圧を一定に保つ「生体の恒常性」の主役で、血圧低下をキャッチした腎臓からレニンが分泌され、アンジオテンシンにて血圧を上げ、副腎皮質からアルドステロンを分泌し、腎臓でのナトリウムの再吸収を高めて循環血液量を増やす機構とされてていました。

 最近の研究では、アンジオテンシン受容体は腎臓のみならず血管、心筋細胞などにも存在していることが判明し、組織RA系といわれています。高血圧による心筋細胞の機械的な伸展にてアンジオテンシン受容体(AT1)は刺激を受け、心肥大や心筋繊維化を促進し、将来の心不全の前段階となります。アルドステロン受容体とともに心血管内分泌系として新しい学問展開が見られています。今後の高血圧治療の流れも、高血圧前段階からの臓器保護を目的とした降圧薬療法が注目されるようになります。

 動脈硬化病変の始まりは、一般に酸化ストレスによるものといわれ、喫煙、高脂血症、肥満などの生活習慣が原因です。激しい運度も生体が処理しきれない多量の活性酸素を生み出します。

 動脈硬化予防は、酸化ストレスの軽減であり、血管内細胞機能を温存することです。このためには、無理な運動は避け、脂肪を燃やす有酸素運動として脊椎ストレッチウォーキングを毎日の習慣とし、高齢になればなるほど脱水(特に夜間脱水)に気をつけることが誰でも実行できる予防の第一です。

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2004/03/01 骨格筋細胞内へのブドウ糖の取り込みの新たな機序が見つかりました

 筋肉内へのブドウ糖の取り込みには、細胞膜のインスリン受容体にインスリンが結合し、細胞質内にあるグルート4(Glut4)と言われる取り込み口が細胞膜に移動してブドウ糖を細胞内に取り込む機序が知られています。

 最近の研究では、運動自体がグルート4を細胞膜に移動させる機序があることが解明されました。運動により、筋収縮エネルギーであるATPが消耗するにつれ、AMPカイネースという酵素が活性化され、ブドウ糖の細胞内の取り込みを促進します。さらに、筋肉内に発生したブラディキニンにも同様の作用があり、インスリン欠乏状態でも運動することにより血液中のブドウ糖を低下させることができます。

 毎日、定期的に有酸素運動を行うことは、単に内臓脂肪を燃やすだけでなく、血中のブドウ糖そのものをインスリンの助けなしに燃焼させることなります。糖尿病の運動療法は、インスリン分泌が少ない人でも有効であるといえます。

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2004/02/15 脊椎ストレッチウォーキングは、理想的な大腰筋強化法

 起立歩行には骨盤筋群が重要な働きをしており、主には前方では腰椎と大腿骨小転子間に大腰筋、骨盤後面と大腿骨間に大殿筋があります。

 2003年8月29日にフランスで行われた世界陸上選手権大会200mにて末続慎吾選手が銅メダルを取ったことは有名ですが、実は、末続選手の走法には、大腰筋が深くかかわっております。「トカゲ走法」と呼ばれ、大腰筋に張力を溜めに溜めたところでパッと大腰筋を収縮させ、大腿を前に一気に 振り出している。大腿が上がり切った時のスピードが速ければ速いほど、そのまま前に行こうとする移動慣性力がより強く大腿に働きます。

 膝を伸ばして、踵から地に付ける脊椎ストレッチウォーキング法は、まさに大腰筋を使う歩行法です。姿勢を正し、膝を伸ばして、足を大きく振り出す訓練が大腰筋強化になります。大腰筋が鍛えられれば鍛えるほど、足を前に振り出す力が増し、歩幅が広くなってきます。

 兵庫県県民運動となった脊椎ストレッチウォーキング「毎日歩こう 背筋を伸ばして 今のあなたに もう1000歩」は、世界に誇る運動理論に支えられた理想的な歩行法と言えます。

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